今回は、分析化学の中で、金属の分析に用いられるキレート滴定法による定量分析に用いる
金属錯体についてお話していきます
今回の投稿を見ていただけると、金属と配位子の関係を知ることができると思います
金属イオンは水分子等の非共有電子対を持つ分子やイオンと
非共有電子対を共有することで、金属錯体となります
金属錯体自体は、複雑な構造をしているわけではなく、
非共有電子対を持つ分子やイオンと形を作っているだけの
ごく一般的な化合物と同じような形のものになります
金属イオンの入った溶液は、きれいな色を示すことが多いです
これは、金属錯体であることできれいな色を示していることがほとんどです
日常生活の中では、ミネラルウォーターの硬度を錯体の形成反応を用いて測定されています
錯体を形成する金属は、何箇所錯体になれる部分があるかが決まっています
しかし、通常の化学反応とは違い、錯体の係数は複数の数値があり、
周辺条件の変更によって変化をさせることができるのも錯体の特徴だど言えます
通常、溶質が溶媒に溶けたとき、つまり金属が陽イオンになったとき、
金属陽イオンと電子に分離し、陽イオンの状態で溶液中に存在しているように記載します
しかし、実際には金属イオンはそのまま溶液内に存在しているわけではなく、
水などの孤立電子対を持った分子と結合することで、錯体を形成して存在しています
中でも、結合する分子が水であるとき、水分子の酸素が持っている孤立電子対と
弱く結合していると考えられています
この状態を水和と言います
金属イオンの水和しているとき、水分子は金属イオンに配位していると言います
金属イオンに配位している水分子の数を配位数と言います
先程示したとおり、配位できる数は金属ごとに異なるが、
4〜6配位であることが多いです
この錯体の構造は、4配位であるときは正4面体
6配位のときは正八面体の構造であるときが多い等の特徴があります
金属イオンには、水分子だけではなく、他にも配位する分子が存在する
たとえば、アンモニアがある
アンモニアは、銀鏡反応の途中で銀の錯体を形成させるときに使用することが一般的である
このアンモニアのように、金属イオンに配位できる分子のことを配位子と言います
アンモニア分子と金属イオンが錯体を形成したとき、この錯体のことをアンミン錯体と言います
アンミン錯体という名前のように、金属イオンと錯体を形成した配位子の種類によって、
その錯体の名前が決まっていきます
配位子は、分子と記入してきましたが、重要なのは、孤立電子対を持っていることです
したがって、塩化物イオンや、水酸化物イオン等の陰イオンは、分子中に孤立電子対を持っているので、
配位子になります
この結果から、配位子は、イオンのように電荷を持っていても、水分子やアンモニアのように
電荷を持っていなくても、孤立電子対があれば関係位ということが言えます
配位子の中でも、水分子やアンモニア分子等の配位できる孤立電子対が1つだけあるものを単座配位子と言います
アンモニア等を単座配位子と言いましたが、
これは、一個の分子が金属イオンに1対1で配位するものを言いました
エチレンジアミンという分子は
金属イオンに結合できる原子を2個持っています
このように分子内に複数の配位できる原子を持っている配位子のことを
多座配位子と言います
多座配位子が金属イオンと錯体を形成したとき
その構造は、環状構造を形成します
この分子構造は、配位子が金属イオンを挟み込むような形になるように
カニがものを挟み込んでいる形に見えることからキレート化合物といい
キレート化合物を作れる多座配位子のことをキレート試薬と言います
今回は錯体を形成する配位子等についてお話していきました
金属イオンが水の中では、分子と結合していることが本来の形であることで
関係ない部分は隠されていることが多いということを学習できました
今回もご覧いただきありがとうございました
次回もよろしくお願いいたします