今回は、今まで説明してきた酸化還元を用いて、滴定分析する
酸化還元滴定分析についてお話していきます
今回の投稿を見ていただくことで、
酸化還元滴定分析の基本的な部分を理解していただけるようにお話していきます
酸化還元滴定分析とは、酸化還元反応を用いたできていのことです
酸化剤と還元剤の反応で、両方のモル比が一定のとき、
滴定することによって、水溶液中の酸化剤もしくは還元剤の
濃度を知ることができます
この方法を酸化還元滴定分析です
酸化還元滴定と、中和滴定では、酸化還元滴定の中の中和滴定という形になります
これは、中和滴定は、基本的に、溶液中の水素イオンを与える形になる酸が還元剤として作用し、
水素イオンを受け取る形になる塩基は酸化剤として働きます
水素イオンの与えやすさとして、酸解離定数がありますが、
電子を与える指標となる、標準酸化還元電位があります
酸塩基滴定をするときは、互いに価数は1で反応するため、
酸:塩基=1:1となります
しかし、酸化還元反応の比率は、複雑な整数比になることが多いです
なぜならば、2つの半反応中の電子の授受する数が一定でないため、
左右の半反応式で同一になるとは限らないからです
物質1モルが関する電子の物質量、物質濃度、水溶液の体積を
それぞれa,c,Vとすると、酸化還元滴定の当量点での、
定量的な関係は
aocoVo=aReVRe
ここでのOとReはそれぞれの酸化帯と還元体のことを示しています
したがって、既知の試料を用いて、
その他濃度もしくは体積等を調べることによって、
わからない数値を求めることができます
滴定分析を行うには、正確に濃度調整された水溶液を調整できる
標準物質が必要になります
酸化還元滴定にはヨウ素酸カリウムやシュウ酸ナトリウム等が用いられやすい
これは、安定性が高いため、よく利用される
いずれの標準物も、酸化作用もしくは還元作用を示す物質ですが、
溶液中では、必ず安定状態を維持しているというわけではありません
したがって、使う前に滴定することが推奨されるものになります
今回は、酸化還元反応分析について基礎的な部分をお話していきました
今回お話した内容をもとに、次回から実際の測定方法についてお話していきます
今回もありがとうございました
次回もよろしくお願いいたします