機器分析化学_発光分光分析6

今回は、ICP-AESの分析手法についてお話していきます

実際の分析で重要になる点をまとめていきたいと思います

試料溶液の調整について

試料溶液を作製する時、水と試薬について気をつけなけないといけないです

この2つについてお話していきます

定性分析や定量分析を行う試料の溶媒として使用する水について

水の中に含まれる不純物が測定したい元素の分析に干渉しないことを確認して使用しないといけません

分析の目的元素に応じて、それぞれ水の不純物に対する規格があるものもあるので、

規格がある場合は、その規格に合わせて水の状態を選ばないといけないです

試薬

分析に支障がないように、最上級の純度のものを使用します

検量線用の標準溶液は、日本工業規格で定義されていて、

この定義された標準液もしくは濃度が保証された標準物質をその許容されている

適応範囲で使用しないといけないです

試料を霧状に噴射するときに使用するガスは純度99.99%以上の純度のものを用います

試料溶液を調整するときは、それぞれの試料状態ごとに決まっています

金属試料の場合

それぞれの金属試料が溶ける強酸等を用いて完全に溶解させて液状にします

酸による溶解ができないセラミックの場合、

一般的には、アルカリ溶解法が使われます

大気中の粉塵を分析する場合、

エアサンプラーを使って、大気中の粉塵をフィルター上に集めたあと、フィルターと一緒に

フッ化水素か硝酸を使って分解します

得られた溶液を濾過して、溶解していない粉塵を除去したあと、得られた濾液が

分析するべき試料になります

前処理での濃縮や分離

試料溶液を調整後、その試料に含まれる分析の目的元素濃度が低い場合、

分析したい目的元素を分離、濃縮を行って、濃度を上げる必要があります

分離や濃縮の方法は、イオン交換樹脂等を用いたイオン交換法、

溶媒への溶解度の違いを用いた溶媒抽出法、

他の物質を加えることで、対象物以外の元素を一緒に沈殿させる方法の共沈

これらの方法を用いて分離、濃縮を行います

分析するスペクトル線の選択

分析したい目的の元素が発行するスペクトル線は複数ある場合が多いです

その中から、検出できる下限値、測定精度を確認して選択しないといけないです

また、試料に含まれる分析目的以外の元素のスペクトル線も確認して、

同じスペクトルに発光がないことを確認して、かぶらない部分のスペクトルを選択しないといけないです

干渉の確認

干渉には、分光学的干渉、物理干渉、イオン干渉、化学干渉があります

これらの干渉を軽減して、精度を高めるために、測定する条件を調整して設定しないといけないです

定性分析

検量線法を用いて、発光強度と濃度の関係もしくは、強度の比率による分析方法があります

発光強度と濃度の関係は、標準試料に分析目的の元素のみで、

この濃度違いの溶液を数個作製してこれを用いて検量線を引きます(絶対検量線法)

強度比を用いて分析するときは、標準試料の中に、内標準物質を入れて

この内標準物と目的元素との検出強度比率から測定する内標準法とがあります

最後に

今回は、ICP-AESの分析に必要な点についてお話していきました

今までの、原子吸光分析のときと同じように、試料の調整は、共通する部分が多いです

なので、そういった点から学んでいくと、理解しやすくなると思います

少しでも学習の手助けになれていたら嬉しいです

今回もありがとうございました

次回もよろしくお願いいたします

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA