電解という言葉を知っていますか
電解ということがを知っていますか
電解とは、電気分解の略語になっています
しかし、水の電気分解のように、気体が発生する反応だけを示している言葉ではありません
今回は、電気化学を電解めっきを中心として、説明していきたいと思います。
この内容を見ることで、電気化学のさわり部分を学び、
これから電気化学を学ぶ方、
興味を持った方の力になれたらと思います。
また、めっきについて、興味を持たれる方が増えてもらえるように
示していきます。
電気めっきについて
電気化学というジャンルは広く、いくつもカテゴリがあります
今回、話していくジャンルは、電気めっきに関連する項目について話していきます
まず、電気めっきの基礎として銅の電解精錬について説明していきます
この銅の電解精錬は、銅の地金を硫酸銅水溶液中に純銅の棒と沈め、
電極として使用して、純銅を得る技術です
まず、金属は、全て陽イオン(+の電気を帯びたイオンのこと)で溶媒中に存在します
溶媒に、硫酸銅を溶かし込む事によって、銅イオンが満たされた溶液となります
ここに、純銅の棒と、粗銅の棒を溶液に沈めます
このままでは、少しずつ硫酸酸性の溶液に棒が溶けていくだけで、
何も発生しません
では、ここで電解精錬をするための物たちに、電気を流していきましょう!
水の電気分解で記載したように、電子がマイナスからプラスに供給されていきます。
そして、電極を通じて、溶媒中を電気が流れ、一つの回路を構築することで、
電解反応が進んでいきます
(実際には、電子で溶液中を流れているわけではないのですが、詳細は後ほど説明していきます)
先程お話したように、金属のイオンは、+の電荷を持っているので、ーを得るために、
マイナス極の方に集まっていきます。このときに、電極周辺で銅イオンが電子を受け取って、銅になります
銅は貴金属の仲間であるために、電子を受け取りやすい性質を持っています
(イオン化率や電位については今後ご紹介していきます)
したがって、マイナス極には、純銅の棒を設置します。
ということは、プラス極は粗銅になります
プラス極は電子を受け取らないと、回路として成り立ちませんよね
しかし、実際には、電子を供給する(回路の中に)役割になります
電子を得るためには、
- 溶液中の硫酸イオンを分解して、電子を得る
- 水を電気分解して、電子を得る
- 粗銅自身を溶液に溶かしていって、イオン化した金属分のイオンを得る
この3つの方法になります
まず1の硫酸イオンの分解ですが、この形のイオンは非常に安定であるために、
硫酸イオンが分解する前に、その周りの他のイオンや分子から電子が供給されるため、
ここから得る方法は現実的ではありません
2つ目の方法である水の電気分解は、全く無い方法というわけではありません
詳しくは、次回お知らせしますが、水が分解されて、電子が供給されるより、
粗銅が溶けるほうが優先されます(次回電位編で説明予定)
ということで、3の粗銅の溶解がはじめにメインで起こる電子の供給方法になります
はじめにとしたのは、どこまでもこの関係が続くわけではないからです
これで条件は整いました
通電することで、粗銅が溶けて、粗銅に混ざっている、他の軽金属は、
銅と一緒に溶けて、一方のマイナス極では、貴金属である銅が優先的に析出することで、
銅の精錬が完了するということです
銅の電解精錬についてのまとめ
- はじめに硫酸銅を溶かすことで銅イオンの補充をする
- 析出する銅が消費する電子の量と、粗銅が溶けて供給する電子量が同じため、銅イオンの変化量が少ない
- 長期的に、銅イオンを供給する必要がなく、通電し続ける間、粗銅の棒がなくなるまで反応は続く
最後に
この話題については何度かに分けて記載していきたいと思います
今回は、電解について簡単にイメージしてもらえたらと思います。
普段使っている銅が使われている製品に使っている銅の精錬方法なので、
ちょっとでも意識に残ってもらえていたら嬉しいです。
また、次回も引き続き電気化学について記入していきます
今回もありがとうございました