今回は原子吸光分析の分析方法についてお話していきます
前回、ご紹介した原理を用いて、実際に測定する方法等を
紹介することで、実際に測定する際の参考になれば幸いです
では、お話に入っていきます
フレーム分析法では、試料を溶液にして分析します
溶媒には、水を使うことがほとんどですが、
可燃性の有機溶媒を使うこともあります
分析したい試料が、水溶性で、溶け残り等が発生しない試料である場合は、
ある程度の濃度に希釈するだけで分析することができます
しかし、水溶液にならないような固体の試料である場合は、
適切な前処理を施して、溶液にしてからでなければ分析ができません
定量分析をする際には、測定したい試料の標準物を使って、
標準溶液を作製しないといけません
また、試料内に測定したい物質以外のものが含まれている場合、
標準試料にも共存している測定したい物質以外のものを加える必要があります
これは、水溶液にならなかった試料を溶液にする際に用いた前処理剤等も
添加する必要があります
原子吸光分析は、極微量分析を特異としているため、
使用する器具等からの汚染にも細心の注意を払う必要があります
したがって、標準試料を作製するときや、測定したい試料を希釈するとき等は
使用する器具や、試薬等が汚染されていないか確認する必要があります
試料溶液を、フレーム内に通すことによって、原子の蒸気が発生します
その発生機構は、
- 試料溶液を微細な水滴にする
- フレーム内で蒸発させて固体微粒子にする
- 固体微粒子が、熱解離で原子蒸気が発生する
- 一部はイオン化したり、酸化物や水酸化物になるが、平衡状態を保つ
4.で起きるへいこうじょうたいについて、今回の分析方法は、原子吸光分析であるため、
原子の吸光度をする必要があります
したがって、できるだけ、イオンや酸化物、水酸化物など、原子ではないものが発生するのを
抑制する必要があります
したがって、効率よく原子蒸気が得られる条件を先依知する必要が出てきます
この時の変更する条件がフレームの種類を変更する方法です
高温のフレームを使用することによって、イオンや酸化物等の発生割合が増えてしまうため、
測定したい物質の原子蒸気が発生する最適温度のフレームを選定する必要があります
今回は、試料の調整方法と分析に必要なフレームについてお話しました
次回も継続して、原子吸光分析についてお話していきます
今回もありがとうございました
次回もよろしくお願いいたします