今回は、活量についてお話していきます
活量について知ることで、分析化学で濃度等を扱うとき、
補正した、より正確な数値で値を求めることができるようになります
化学式等で反応を考えるとき、溶液は理想溶液であると仮定して扱うため、
物質の濃度と活量は等しいとして扱われます
しかし、ほとんどの溶液は非理想溶液であり、強電解質を含有する溶液では、
活量と濃度に差が生じます
物質の活量は
活量と濃度の関連式
αA=cAγA
αA:物質Aの活量
cA:物質Aの濃度
γA:物質Aの活量係数
と示されます
活量係数γは、実際の物質が持つ非理想的な挙動によって生じる差を補正するための係数になっています
溶液中の全ての物質の濃度が0に近づくほど活量係数は1に限りなく近づいていきます
一般的な化学反応の化学平衡を示すときの式は、
化学平衡式
K=(αcc×αDd)/(αAa×αBb)
Kは温度によって変化します
しかし、それ以外の要素では変化しないため、温度一定であれば変化しないことから、
熱力学的平衡定数と呼ばれます
Kの値に活量を組み合わせることで、より正確な平衡状態を見極めることができます
一般的には、この活量を用いて補正した熱力学的平衡定数を用います
活量は前記したように物質濃度によって変わります
濃度を薄くすることによって、理想溶液の挙動を示し、
上記の式で計算した値でも、誤差少なく計算できる値になります
今回は、活量と、それを応用した化学平衡のお話をしていきました
活量は、反応に大きく関わってきます
また、化学反応でも活量は重要になってくるので、少しでもお役に立てると嬉しいです
今回もありがとうございました
次回もよろしくお願いいたします